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作品紹介「あいヲ探して」【映像】

主催の高村です!「ただいま、」で展示する作品最後の紹介です!

僕の本当の大学時代最後はこれです。

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No.3「あいヲ探シテ」【映像】

卒業制作後に制作された作品。高村の大学時代最後の実験映画である。

年の瀬の母との大掃除。高村は捨てられていくゴミのなかに4年間の思い出があることに気がつく。振り返れば、4年間母方の祖母の生きた姿を撮れなかったことを後悔し、父方の祖母と向き合っていた。自身のジェンダー問題と家族の問題をぶつけあった大学時代の集大成作品。

、、、そうなんですよ。僕、卒業制作後に実は課題で作品作ってたんですよ。

これが本当に大学時代最後のオリジナル作品になるんだと思います。

テーマは作家性、芸術性、創造性の高い映像作品を世界中から集めて上映する映像アートの祭典「イメージフォーラムフェスティバル」に出品する作品を制作すること。石原ゼミの最終課題です。イメージフォーラムフェスティバル(略:IFF)は1987年にスタートし本年度で31回目の開催となる日本最大規模の映像フェスティバルです。

IFFには実は苦い思い出がありまして、実は大学2年の時に1度出品して、落選してるんですよ(汗)

今回はリベンジ戦です!

話は少し複雑。2016年12月末。母と年末の大掃除をしたことから話は始まります。4年間かけて過ごした部屋は、完全なゴミ屋敷。自力では再生不可能になったところ、母が年末に駆けつけてくれたのであります。母によって、どんどん捨てられていくゴミたち。でも髙村はそのゴミの中に、4年間の思い出があることに気がつきます。

思えば、僕が1年の時のこと。祖母はガンでもう長くないと言われていたときのこと。僕は、カメラの持つなんだか残酷な神秘性に取り憑かれ、祖母をカメラでおさめることができないでいました。 当時は2週間に1度は祖母に会いに高知に帰っていました。(その時から、少し間隔がくるってる気がする。)

1月の末、僕はようやく決心がついて、大学からカメラを借り、祖母の最期を撮影しようと高知に旅立ちます。その日の朝、迎えに来てくれた父・母、そしていとこの様子がなんだか変でした。いつもなら1人しか迎えに来てくれないのに、3人でお迎えだなんて。。。

僕はお迎えにきてもらった車の中で聞かされたのは、祖母の死でした。僕が帰ってくる約8時間前くらいに亡くなったのだそうです。

きっと、飛行機なら間に合っていたでしょう。夜行バスだったから間に合わなかった。

...仕方がない、お金がなかったんだから。

僕が着く頃には、祖母はもう催事場に運ばれていて、たくさんついていた医療器具も全部なくなっていました。とっても身近な人の死を初めて体感した時でした。

この時、僕は実は卒業制作展に招待されていて、作品を制作する真っ最中でした。何を思ったのかしりませんが、僕はカメラを持って、催事場の中をたくさん撮影していました。でも僕は遺体を撮影できなかった。怖かった。受け止めたくない思いでたくさんでどうしようもなかった。体をきれいにしてもらって、棺に入って、ようやく僕は祖母を撮影できるようになりました。でも棺の外だけ。

この時、僕にはもう一つ衝撃的なことがあって、カメラマンであった祖父が祖母の遺体の撮影をしていたのです。鮮明に覚えてるんです。この時思ったんです。「人間の思い込みやタブーなんて、なくなってしまえばいいのに」と。

僕が2014年に発表した「よさこい 2輪の花」は2度に渡って制作をしていますが、祖母の生前・死後の2回に渡って制作されているので、全くテイストと中身が変わっています。

学内展

学外展

もう僕が見れなくなっている作品の一つかもしれませんね。

僕が作家街道を走り始めた一つの出来事です。

今回の「あいヲ探シテ」はそんな家族のなかのタブーに焦点をあて、もう一生叶えることのできない祖母への後悔、そして今まさに僕が格闘しているもう一人の祖母と対峙し、そして自分のジェンダー問題にも終止符を打ってやろうと思った作品です。

人に見せるのは怖すぎて仕方ありませんが、おつきあいいただけると幸いです。

よろしくお願いいたします。

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